出演者プロフィール
寺神戸 亮
Ryo Terakado(指揮/音楽監督)
 
                     (C)K.MIURA

桐朋学園大学在学中に日本音楽コンクール第3位入賞。卒業後、東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターを経て、オランダへ留学。シギスヴァルト・クイケンのもと研鑽を積み、レ・ザール・フロリサンをはじめヨーロッパ有数のオリジナル楽器アンサンブルのコンサートマスターを歴任。現在ラ・プティット・バンド、バッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートマスター。1995年、北とぴあ国際音楽祭において、パーセルのオペラ《ダイドーとエネアス》で指揮者デビュー、新たな才能を開花させた。その後もラモーのオペラ《エベの祭典》、《レ・ボレアード》などを指揮し、バロック・オペラに造詣の深い人物として注目されている.

ジャン=フランソワ・ノヴェリ
Jean-François Novelli(テノール)


                 (C)Francoise Raybaud

ソルボンヌ大学で音楽学修士号を取得後、歌の世界へ。グスタフ・レオンハルトが審査委員長を務めたコンクール・シンフォニアでは、パトリシア・プティボン、アンサンブル・アマリリスとともに1等賞を獲得。ハワード・クルックのもとバロック音楽をさらに探究し、その活動の幅を広げている。これまでにも、リヨン・オペラ座、シャンゼリゼ劇場、シャトレ座の舞台作品に出演し高い評価を得ている。今年2003年は各地のバロック音楽祭に参加。またリュートとテノール声域との関係に感心を寄せ、リュート歌曲のレパートリーにも意欲的に取り組んでいる。クリストフ・ルセ、エルヴェ・ニケとの録音では、それぞれフランス有名誌の賞を獲得している。

ガエル・メシャリー
Gaëlle Méchaly(ソプラノ)

マルセイユ国立音楽院に学び、ピアノ、室内楽、オペラ、歌唱の4部門で最優秀賞を獲得。1993年マルセイユ歌劇場にてヴェルディのオペラ《リゴレット》でデビュー。同年、クレルモンフェラン・オラトリオ・リート国際コンクールでエスポワール賞、審査員特別賞受賞。翌年にはアンリ・ゾゲ賞、SACEM賞を受賞している。エクサンプロヴァンス音楽祭で行ったリサイタルでウィリアム・クリスティーに認められてからは、数多くのプロジェクトに参加し、その歌唱は世界各国で絶賛されている。昨年2002年にエルヴェ・ニケと行った公演でも高い評価を得、日本にファンを増やしている。その明るく澄んだ歌声のみならず、演技力も定評がある。

ステファン・マクラウド
Stephan MacLeod(バス)

                (C)OMAR GARRIDO

ジュネーヴ音楽院でヴァイオリンとピアノを学んだ後、ミシェル・モゼ、ウルスラ・ブッケルのもと声楽を学ぶ。1991年スイスで行われたコンテストでの入賞を皮切りに、ミグロス賞(チューリッヒ)、F.V.S.賞(ハンブルク)を獲得、世界各地でソロ活動を行っている。これまでにも、ミシェル・コルボ、フィリップ・ヘレヴェッヘ、ジョン・エリオット・ガーディナー、鈴木雅明(バッハ・コレギウム・ジャパン)らと共演し、バロック作品においても好評を得ている。ルネッサンスからバロック、モーツァルト、ドイツ・リート、そしてフィリップ・グラスといった現代作品までの幅広いレパートリーを持つ。

野々下由香里
Yukari Nonoshita(ソプラノ)

東京芸術大学声楽科卒業、同大学院修了後、関西フランス音楽コンクール、第4回日仏声楽コンクール第1位入賞を経て、パリ・エコール・ノルマル音楽院留学。1989年《フィガロの結婚》のケルビーノ役でヨーロッパオペラデビュー、レンヌ、アンジェ両歌劇場で活躍。帰国後94年に行ったリサイタルでは「流麗、繊細な表現」と高い評価を受けた。ジャブリエの《教育不行き届き》、フォーレの《ペネロープ》など日本初演のオペラ作品にも出演。95年北とぴあ国際音楽祭におけるパーセルの《ダイドーとエネアス》出演後は、《ピグマリオン》、《エベの祭典》といったラモー作品に出演しバロック・オペラでもその魅力を遺憾なく発揮している。

波多野睦美
Mutsumi Hatano(メゾ・ソプラノ)

                   (C)高木由利子

ロンドンのトリニティ音楽大学専攻科修了。1990年リュート奏者のつのだたかしとリュートソングデュオで音楽活動を開始。ルネサンス・バロックのイギリス、イタリア、フランス、スペインの古歌のプログラムに加え日本、フランスの近現代歌曲、バッハのカンタータ、バロックオペラの分野でも活躍。歌詞の深い理解から生まれる情感溢れる表現と瑞々しい声で定評がある。北とぴあ国際音楽祭では、パーセルの《ダイドーとエネアス》、ラモーの《アナクレオン》に出演した。また、アンサンブルエクレジアのソリスト、タブラトゥーラ、バッハ・コレギウム・ジャパンの国内、海外公演、録音に参加、CDも多数リリースしている。

レ・ボレアード
オーケストラ・合唱

 第1回北とぴあ国際音楽祭でパーセルの《ダイドーとエネアス》を上演した際に集まったオーケストラと合唱は、一度で解散するのは惜しいとの声があがるほどの成功を納めた。続く第2回音楽祭でのラモーのオペラ《ピグマリオン》の更なる成功によって、96年寺神戸 亮を指揮者としてこのオーケストラは誕生した。

 このオリジナル・オーケストラに、ギリシャ神話に出てくる北風の神ボレアードと北区を重ね合わせ、「北(区)からのメッセージ」の意味を込め、“レ・ボレアード”と名付けられた。年によって若干のメンバーの違いはあるものの、寺神戸のもと、同じ音楽世界を共有するメンバーたちによって作り出されるサウンドは、回を重ねるごとにハーモニーを増している。

 去年公演した“モーツァルティッシモ!!”では、これまでのフレンチ・バロックの音色とはまた違った魅力を発揮し、多くの称賛を得た。

 今年は、レ・ボレアード・オーケストラの「十八番(おはこ)」とも言えるラモーの作品を演奏する。

【2003年            メンバー】(オーケストラ)
第1ヴァイオリン:若松夏美/荒木優子/秋葉美佳/小田瑠奈/小中麻里央
第2ヴァイオリン:竹嶋祐子/小田 透/小野萬里/渡邊慶子/山口幸恵
ヴィオラ:森田芳子/ステファン・ジーベン/渡部安見子/伊左治道夫
チェロ:エマニュエル・バルサ/山広美芽/懸田貴嗣
ヴィオラ・ダ・ガンバ:上村かおり
ミュゼット:上尾直毅
コントラ・バス:前田芳彰
フルート:有田正広/前田りり子
オーボエ:クリスチャン・モロー/川村正明
バスーン:ハビエル・サフラ/村上由紀子
ホルン:下田太郎
パーカッション:近藤郁夫
ハープシコード:アリーン・ジルベライシュ
(合唱)
ソプラノ:鈴木美紀子/名倉亜矢子/大森智子
アルト:上杉清仁/青木洋也/山下牧子
テノール:川島尚幸/根岸一郎/谷口洋介
バス:小酒井貴朗/ジュリアン・リポン/小笠原美敬

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