北とぴあ国際音楽祭通信vol.1
今年の北とぴあ国際音楽祭は2009年10月25日(日)〜11月15日(日)にかけて開催します。これから「北とぴあ国際音楽祭通信」と題して音楽祭の見どころ、聴きどころをお伝えしていきます。第一弾は、北とぴあ国際音楽祭について、よくある質問にお答えします。
北とぴあ国際音楽祭ってどんな音楽祭?
1995年から開催している北とぴあ国際音楽祭は、規模を縮小した6年間を含め、今年で15回目を迎えます。クラシック音楽の中でも「古楽」といわれるジャンルの作品を中心に、オペラから室内楽、さらには世界の伝統音楽まで幅広い演目がずらりとならぶ秋の一大音楽イベントです。
「古楽」って何?
作曲された当時の楽器である「オリジナル楽器」を使って演奏するのが「古楽」のコンサート。羊の腸でつくった弦が張られた、やわらかい音のするヴァイオリンや、木製のフルート、バルブのないホルンなど、現代のオーケストラではなかなかお目にかかれない楽器を使用するのが特徴です。
北とぴあ国際音楽祭から生まれたオーケストラがあるって本当?
はい! その名も「レ・ボレアード」。ギリシア神話に登場する北風の神ボレアードと北区を重ね合わせて命名されたオーケストラです。1997年の第3回国際音楽祭でデビューしました。指揮者は世界的なバロック・ヴァイオリニストでもある寺神戸亮(てらかど りょう)さん。古楽界の精鋭が集結した日本を代表する古楽器オーケストラとして名声を確立しています。
音楽祭には毎年「テーマ」があるって聞いたけど?
2006年から毎年テーマを掲げて開催しています。今年のテーマは「未知なるものへ」。先行きが見えず、ともすれば暗くなりがちな世の中で、未知なるものへむかって積極的に挑戦していこうというメッセージをこめてお届けします。
今年はどんな公演があるの?
まず、メインのオペラ公演はドイツの作曲家グルックのオペラ・コミック《思いがけないめぐり会い、またはメッカの巡礼》です。18世紀西洋世界にとっての「未知なる」文化を持つイスラーム世界を舞台にした、エキゾティックでコミカルな趣向が盛りだくさんのオペラです。また、オペラ以外にも、アジアの民族音楽、『名器で聴くマエストロ・シリーズ』、お芝居とクラシックコンサートが合体した『芸大とあそぼうin北とぴあ』など多彩な企画公演を用意しています。どうぞお楽しみに!